旅行から戻り、不思議な感覚に陥ることから、
なんだかとっても気になる人になった、その彼。
帰ってからもばったり偶然会ったりした。
好印象だったけど、まったく恋愛対象ではないし、
そもそもタイプでもない。
何度か偶然会ううちに、むしろなぜか苦手?くらいの感覚。
最初に感じた好印象はなんだったのか。
なのに、とっても気になる。
でも、彼の方は、私のことは特に気にかけてないみたいだった。
なんだ、縁があるって思ったのは、私だけだったのかな、と思っていた。
そういう感じだったのに、
ある夜、私は急に目が覚めた。
その日の数日前から、やけに部屋の常夜灯が明るかった。
まるで、その光が私の胸にさすようにも見えていて、不思議だった。
夜中突然目が覚めたとき、
なぜ、私は目が覚めたんだろう?とおもったところ、
私のハートの真ん中から、女の子が飛び出してきた。
「とのーーー!!!」
は?
との?
ナニコレ?
なんか若い女の子が大喜びしてる。
それはそれは、羽根が生えてパタパタして、飛びだして行ってしまいそうなほど。
心臓あたりで。
私、起きてるよね?
ザンネンながら、起きていた。
自分の胸を見ながら、呆然とする私。
心の底から、大喜びしてる女性。
この彼女はあの彼に会えて喜んでいることはわかった。
彼のことを殿と呼んでいることも。
これは直感的なもの。
でも、この現象がなんなのか、
しばらく考えてみたけど、わからなかった。
当たり前だ。
私は、過去世って言葉も知らなかったんだから。
ゆ、夢だな。
これは夢だ。
なんか妙にリアルだけど、これは夢だ!
と思って、そのままもう一度寝ました。