それから2週間後。
私の部屋の契約となった。
その関係で、私はスタッフと会うこととなっていた。
その建物の住人の人も一緒に、
終わった後、飲み会となる。
はじめまして、とこれからよろしくの飲み会をして、2軒目に行ったとき、
表の世界への現れをみた。
そのスタッフさんが、
「好きな人ができた」と言ったんだ。
びっくりした。
弁天ちゃんが、取ってくれた蛇のことが、
現実となって現れた、と思った。
私と出会った頃、2年前からすでに、彼女の断末魔を感じていた。
もう、2人は終わっているのに、ずっとそうならなかった。
それは、蛇だったのか。
あの側室か。
とのたまは、「私のところへ行くために戦っている。みるな」と言った。
私はその人の話を、
驚きながら聞いていた。
周りの人はふつうに恋愛話として聞いている。
彼と彼女は、周囲からは夫婦のように思われていたりする。
でも、実際はもっと苦しい関係だ。
それはわかる。
削り合うような関係。
彼が疲れている時に、会話して、
浄化が必要だよというと、そのスタッフの念だって何回も言ってたくらいだから。
この日、
私は彼女から気持ちを聞いた。
あんまり聞きたくなかったことだけど。でも聞きたかったことでもある。
周りからは夫婦みたいにみられたり、扱われたりするでしょう?実際どうなの?って。
それには、そういう関係はないって答えだった。
「私は彼に対して気持ちはあったよ。
私は離婚したし、当時本当に力になってくれたし、かっこよかったから。
あちらは結婚してるけどね。
でも、今は会話もない、殺伐とした関係だけど、仕事を10年一緒にしてきちゃったから。情はある。
今までなかったけど、
久しぶりに好きな人ができたんだよ。」
彼と彼女の関係については、
すごく複雑な気持ちではあるけれど、
奇跡が起こったように感じてた。
膠着したものが、動き始める予感。
私は解放されたい。
次の世界へ行きたい。
この日の不思議な出会いから、
私はとても好条件の仕事が一つ決まり、
引っ越し先の生活の見通しが立ってきた。
両親との癒しも大詰め。
引越しの日の前に、
私は海外にも行っちゃうんだな。
おかしなスケジュールだったけど、
全部やるんだって思ってた。
心は決まった。
流れに乗り、やり切るぞ!と、
エネルギーを出して行っていた。
振り返れば、このフェーズで、
私は満たされなかった、失われてきた、母との繋がりを取り戻していく。
あらゆる角度からね。